猫同士がお互いにアログルーミングするのはなぜ?一方的に毛づくろいする意味と心理は?
猫たちがそっと寄り添いながら、お互いの毛を丁寧に舐め合う光景。
その姿を見ると、まるで小さな家族が心を通わせているようで、思わず頬がゆるみます。
この行動は「アログルーミング(Allogrooming)」と呼ばれ、猫にとってはただの毛づくろい以上の意味を持っています。
1. アログルーミングとは?猫の社会性を映す鏡

アログルーミングとは、猫が他の猫に対して行う毛づくろいのこと。
本来自分の体を丹念に舐めて清潔を保つ猫ですが、届かない場所、頭の上や首筋などを仲間が手伝うのがこの行動です。
しかし、単に助け合いだけではありません。アログルーミングは、猫同士の関係性や信頼度を表す社会的な儀式でもあるのです。言葉を持たない猫たちは、舐める・くっつく・見つめ合うといった行動で心を通わせます。
2. 毛づくろいに隠された猫の心理
猫が他の猫を舐めるとき、そこにはいくつかの感情が入り混じっています。
- 仲間意識の表現:同じ群れ、同じ匂いを共有することで安心を感じます。
- 愛や信頼の証:顔や耳の周りのグルーミングは、特に親密な関係でしか見られません。
- 落ち着かせたい気持ち:興奮や不安を感じた相手を舐めることで、猫なりに慰めていることも。
つまり、アログルーミングは猫の「言葉なきハグ」。撫でるように舐める行為で、相手に安心感と感情を伝えているのです。
3. 一方的に舐めるのはなぜ?支配か、信頼か
猫の世界では、アログルーミングが必ず‘’お互いに‘’行われるわけではありません。
時には、片方だけが一方的に舐め続けるケースもあります。
これは‘’地位が高い猫が下位の猫を世話する‘’‘’母猫が子猫を舐める‘’といった支配的な意味合いを持つこともありますが、必ずしも上下関係だけでは説明できません。
むしろ多くの場合は、“守ってあげたい存在”への優しさや、単純に相手を好きすぎる気持ちの表れです。
面白いことに、舐められる側の猫は、途中で飽きて逃げることもあります。それでも舐めたがる猫は、いわば「お世話焼きタイプ」。
人間でいえば、好きな人の髪を撫でたくなるような感情に近いのかもしれません。
 
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4.アログルーミングが喧嘩に変わる瞬間
一見仲睦まじく見える毛づくろいが、突然“噛みつき”や“猫パンチ”に変わることがあります。舐められている猫が「もう十分」「やめてほしい」と感じたときや、静電気や皮膚への刺激に違和感を覚えた瞬間、反射的に噛んでしまうのです。
噛む・引っかく行動に隠された意味
アログルーミングの最中に、猫が相手を軽く噛むことがあります。これは攻撃ではなく、猫にとってはコミュニケーションの一部です。
考えられる理由は以下のとおりです:
- 遊びや甘えの延長
 親猫が子猫を甘噛みするように、仲間同士で「一緒に遊びたい」「好きだよ」という気持ちを表しています。
- 注意喚起や拒否のサイン
 舐め方が強すぎたり、しつこく感じたときに「そこはやめて」と伝えるための軽い噛みつき。
- ストレスや緊張の表れ
 環境変化や音、においなどに敏感になっているときに、グルーミング中でも落ち着かず噛んでしまうことがあります。
喧嘩を防ぐために飼い主ができること
もしアログルーミングが噛み合いに発展しそうなときは、無理に止めず、そっと注意深く観察するのが基本です。猫の耳が後ろに倒れていたり、尻尾を早く振っていたら、イライラのサイン。
そんなときは:
- おもちゃで気をそらす
- 別の部屋に移動させる
- 少し距離を置かせる
 
といった対応で、自然にクールダウンさせましょう。猫同士のグルーミングは、あくまで信頼関係の中で行われる行動。多少の甘噛みや引っかきは「会話の一部」ですが、強い噛みつきや唸り声が続くようなら、早めの介入が安心です。
5. 雄猫が子猫を舐めるのは本能?それとも愛情?
雄猫が子猫を舐める姿を見ると、「母猫みたい」と感じる人も多いでしょう。これは珍しい行動ではありますが、特に去勢済みの雄猫に多く見られます。
雄猫は子猫に対して攻撃的になることもありますが、安心できる環境では父性本能のような行動を見せることがあります。
毛づくろいを通じて、「自分の群れの一員」として認め、匂いを共有しているのです。
6. 猫同士がくっついて寝る=最上級の信頼関係?
猫同士の仲良し度を測る一番わかりやすいサインは、一緒に寝るかどうかです。
アログルーミングをし合う猫たちは、高確率でくっついて眠ります。これは、単に暖かいからではなく、心から安心している証。
相手の匂い、呼吸のリズム、体温を感じながら眠る、それは猫にとっての最高のリラックス状態です。
逆に、距離を置いて眠る猫同士は、まだ関係が浅い、もしくは一緒にいたくないという気持ちを示しています。
 
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7. 飼い主ができること:見守りとサポート
猫たちのアログルーミングは自然な行動ですが、時にはトラブルの原因になることも。
例えば、一方がしつこく舐めすぎて毛が抜けたり、舐められる猫がストレスを感じている場合などです。
そんなときは、部屋を分けて一時的に距離を取るか、おもちゃやおやつで気をそらすのが効果的です。
無理に止めるより、落ち着ける環境を整えてあげることが大切です。
まとめ
アログルーミングは、猫の世界における感情的な表現であり、社会的つながりの象徴です。
一方的に舐める行動も、上下関係というより、相手を大切に思う気持ちの表れ。ときに喧嘩のように見えても、それは猫同士の“会話”の一部です。
飼い主にできることは、彼らの繊細なコミュニケーションを尊重し、静かに見守るのです。
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